NISA:ロールオーバーをするべきかどうか検討した結果

NISAのロールオーバーを急かされる季節になりました。

SBI証券の場合、申込期間は10/5(月)から12/8(火)までです。

2020年は2016年からの保有分なので、値上がりしている銘柄が多いと思いますが、コロナショックなどもあり、長期でディフェンシブな銘柄なんて存在しないということに改めて気づかされました。

特にNISAの場合、高配当を期待して銘柄選択している人も多いので、JTでやられ、郵政Gでやられ、通信株でやられ、自動車株でやられ、航空・鉄道でやられ・・・となると、意外と含み損を抱えている人が多いかもしれません。

 

「含み損だし、ロールオーバーして取り返すぞ」と考えている方・・・要注意です。

ロールオーバーで取得価格は引き継がれません

すなわち、引き継ぎ最終日の株価で一旦損益が確定します。

 

引継ぎ後の取得価格はその時点での株価になるため、仮に最初の取得価格まで株価が戻ったところで損失がカバーされるわけではありません。

これはロールオーバーせずに特定口座などに引き継いだ場合も同じですが、結局のところどうあがこうが、2016年に取得した株式について1回損益を確定することになります。

これは損益通算できないというNISAの欠点なので逃れる術はありません。

損益通算できないのが、NISA最大・致命的な欠点であると、改めて痛感させられます。

 

結局のところ、いい機会なので継続保有するかどうか再考することをお勧めします。

  • ロールオーバー
  • 特定口座などに引き継ぎ
  • 年内に売却

ロールオーバーした場合、2021年のNISA枠を使うことになるし、購入タイミングも選べません。現在保有の銘柄にこだわらず、まっさらな気持ちで考え直した方がいいです。

 

含み益となっている方も同じです。含み益の場合、120万円枠を超えて引き継ぐことができますが、取得価格は引継ぎ時にリセットされます。そのため、たまたま今のタイミングで大きく上げているだけの場合、ロールオーバー後に下げて含み損になる可能性もあります。さらに上げると思うならロールオーバーもありですが、特定口座での引継ぎも含めて要検討です。

 

ちなみに私の場合、FIREしてしまったのでNISAの非課税自体に魅力が無くなってしまい、NISA口座自体をやめていってます。手続きなしにそのまま放置で特定口座に引き継ぎます。

コメント

  1. SNOK より:

    そうなんですね。
    全然思っていたことと違いました。
    たいへん参考になり感謝します。

    • すぎじゅん より:

      コメント欄で本文に補足すると、
      「買値より下がった銘柄を特定口座に移して株価が戻した場合は税金がかかるので、それに比べたらロールオーバーしておいた方が良いかという考え方もあります。」

      損益通算できないというところを気にして悩みながら使ってきましたが、NISAは使い方が難しいですね。