2020年3月期決算会社の3Q決算発表でにぎわう時期ですが、うちの主力銘柄第4位のオーデリック(6889:JQS)が驚きのニュースをぶっこんできました。
MBO実施です。
MBOにどのように対応するかについて説明します。
MBOについての詳細は、しばらくすると案内資料が郵送されてきます(2/12に到着)。
オーデリック(6889:JQS)
会社概要:「住宅用照明器具の大手。自社ブランドで全国展開、独立系。LED照明器具で先行し急成長」
照明のLED化の波に乗って急成長した会社です。財務鉄壁、高収益、高配当の優良企業です。
MBOとは
MBOとは、Management Buyout(マネジメント・バイアウト)を略した言葉です。企業の経営陣が既存株主から自社の株式を取得し、オーナー経営者となる行為です。
ちなみに、TOBはTake-Over Bidの略で「株式公開買付」と言われます。経営者によるTOBがMBOです。
今回のオーデリック株の買付者は、筆頭株主の「アマセクリエート」となっていますが、この会社は社長の関連会社(資産運用会社)です。
今回のMBO理由は、端的に言うと「上場の必要性が無くなった」と読み取れました。LED照明市場が飽和してくる中、機動的な経営を・・・とかそれっぽいことも書いてありました。
財務鉄壁、新規資金需要が少ない、オーナー企業、株価が割安に放置されているような会社はMBOの可能性が高いです。上場維持費用に配当金、無駄なので。
うちの保有銘柄では「村上開明堂」が候補一番手ではないかと・・・。
MBO実施内容
- 買付価格:6,150円
- 買付期間:2020年2月5日~3月19日まで
- 公開買付代理人:SMBC日興証券
- 決済の開始日:3月27日
買付価格は当初5,600円との提案があったようです。その後のやり取りで最終的に6,150円になったとのこと。
ちなみに、
- 2/4終値:4,870円
から計算すると、26%ほど高く買い取ってもらえます。
今後の対応
敵対的買収とかではなく、今回は会社も賛同しており、買付への応募を推奨しています。
MBO価格に納得できない場合、買取に応募しないということもできます。応募が少ない場合はMBO失敗の可能性もあります。
ただ、6,150円なら失敗の可能性は低いかな。失敗に賭けて成功すると資金回収が遅れるし、失敗した場合、株価は元の位置に・・・なんてことにも。
MBO成功と考えるなら、基本的に取れる手段は「買い取ってもらう」or「市場で売る」となります(一応、放置して強制買取を待つことも可能です)。
SMBC日興証券に口座が無い場合
口座が無い場合に取れる方法は3つ
- SMBC日興証券に口座開設 株式移管 買取請求
- 市場での売却
- 放置して強制買取を待つ
SMBC日興証券に口座を作れば、現在保有の証券会社から株式移管を行い、買取請求することで6,150円で買い取ってもらえます。手数料はかかりませんが、手間と時間がかかります。
面倒な場合は、市場で売却します。市場で売却する場合は、6,150円よりもやや安い価格で落ち着くことが多いです。
今回だと、6,120円くらい?
(2/5夜のPTSでは、6150円以上で推移しています。私が思っていた以上に買付価格が不満で、不成立になると考えている人が多いようです。不成立になりそうな場合、TOB価格が引き上げられる可能性があります。)(2/5追記)
大半の人は口座開設の手間、資金回収までの時間を考えると市場で売ってしまいます。私も過去のMBO、TOB銘柄は全て市場で売ってます。
完全に無視してMBOが成立した場合、最終的には強制買取になります。今回であれば6,150円で買い取ってもらえますが、資金回収が遅くなります。
SMBC日興証券に口座がある場合
SMBC日興証券に口座があれば買取を申し込めます。その場合、6,150円で確定です(MBO成立となれば)。
ただし、口座を持っている場合でも、買取の場合2ヶ月くらい資金回収が遅くなることを考えると、数十円レベルの差であればサッサと市場で売って資金回収した方が効率的という考え方もあります。
一方で余裕資金が大量にあるなら、割引価格でさらに買い増しをして買取請求することで、差額分を確実に取ることもできます。
さて、どうする?
それなりの株価を提示してきているし、MBO失敗の可能性は低いと思います。ちなみに買取応募せずにMBO成立した場合は、最終的に強制買取になります。そうなると色々面倒なのと、資金回収が遅れます。
サッサと資金回収をした方が効率的なので、6,150円の手前で落ち着いたところで売却予定です。今日の終値が4,870円なので明日には届かなくて、明後日には落ち着くはず。
下値は限定的なので、少しずつ売却しながら様子を見ようと思います。
MBOが成功すると考える理由
- 上位株主がほぼ関係者で反対する人がいなさそう
- 浮動株が22%ほどで今から横槍を入れるのも難しい
- 6150円は3月時点のBPSや、過去の最高値よりも高い価格
買取価格の大幅な引き上げの可能性は低いのでは?
一番避けたいのがMBO失敗なので、適当なところで資金回収をして他の投資先を探した方が賢明だと思ってます。
(2/5追記)
2020/2/6に完全売却
昨年の日信工業(2161:東証1部)のTOBに続いての上場廃止案件です。
ただ日信工業の時はTOB発表前の合併ニュース後に売ってしまい、少しだけ取り逃がしましたが・・・。
MBOで記憶に残っているのは「パトライト」かなぁ。もうずいぶん前のことだけど。
問題は回収した投資資金をどうするかです。主力銘柄4位ということで、投資額の1割くらいになるので直ぐに代わりといっても難しい。とはいえ、最大の配当金銘柄だったので、このままだと大幅な配当金収入減になるし・・・。
まぁ大きな利益となったので、配当収入減は気にせずにじっくりと次を考えます。
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