図書館本です。
「ずば抜けた結果の投資のプロだけが気づいていること 「すごい会社」の見つけ方」
著者の苦瓜達郎さんは、格付投資情報センター「R&Iファンド大賞」国内中小型株式部門で、2012~2017年の6年連続で「最優秀ファンド賞」「優秀ファンド賞」を受賞されている方です。
中小型株専門、中小型株大好きというファンドマネジャーです。
私も主力銘柄はほぼ小型株で占められており、銘柄選択をするのに参考になるかなと思って借りてみました。
本のタイトルは出版社が付けたんだろうなぁというイマイチなタイトルですが、書かれている内容は至極まともな内容で、株式投資をする上での考え方から、中小型株投資の面白さ、実際にどういうところを見て銘柄選択しているのかなどが語られています。
目次はこんな感じ。
手法としては、成長性なども見ながら、バリューを重視する感じ。本人もバリュー投資家とおっしゃってます。割安な時に買って、評価が見直されるまで何年でも待てばいいという姿勢。必ずしも成長株だけを狙わないというところで、銘柄選別の網は広いです。
考え方自体は株式投資の基本中の基本なんでしょうが、わかっていてもなかなか実直に実行するのが難しい。ただ実行できれば安定して高利回りを得ることができると思います。
年間900回以上企業面談をするというのは真似できませんが、それだけで凄い情報を得ることは無いと書かれているように、個人投資家レベルでできる情報収集でも十分銘柄選択は可能だと思います。
実際、安定して利益を出されている個人投資家さんたちは、皆さん勉強熱心というか、情報収集熱心です。
コロナ前に出版された本ですが、本の最後で暴落について触れられていて、暴落時は暴落の背景は考えないといけないけど、買いに走ってそのまま気絶する「気絶投資法」で忘れるのが「王道」と書かれていて、株価が暴落する「チャンス」を楽しみに待つのも一つのスタンスとされてます。
昨年のコロナショックを振り返ってみても、ホントにその通りですね。
10年に一度は大ショックが、数年に一度は中ショックが、1年に数回は小ショックがあるような気がするので、サラリーマン投資家であれば、その時以外は相場から離れて人生を楽しんだ方が良いかもしれません。
個別株投資をする人であれば、読み物として一度読んでみる価値はあると思います。ただ指南書として置いておくとしたら、バリュー系の個人投資家さんが出版されている本の方がいいかな。というのは、この本、文庫本なので、小さいんです。まぁその分安いですけどね。
ちなみに保有銘柄だと「サンセイランディック(3277)」が事例に登場してます。
「ずば抜けた結果の投資のプロだけが気づいていること 「すごい会社」の見つけ方」
- 著者:苦瓜達郎
- 出版社:幻冬舎
- 発売日:2017/11/29
- 価格:836円
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