2024年の確定申告(2023年分)を考える

今年も早いものであと1ヶ月ちょい、来年の確定申告に向けて損益調整をするかどうかを考える季節になりました。本当はこんなセコイことを考える必要がないほどの大富豪になりたいところだけど、そんな領域にはまだ全然届かないので可能な節税はしたいです。

これから書くのはあくまでも私の場合のメモ書きまとめです。人によって状況が違うし考え方も色々なので参考程度に見てください。

2024年確定申告(2023年分)

選択肢は大きく3つ

2024年確定申告(2023年分)で一番大きな変更点は『住民税において所得税と異なる課税方式を選択できなくなる』ことです。我が家の場合、ざっくりと50万円くらい負担増になる気が・・・。抜け道だったので塞がれたのは仕方ないけど、ではどうするのが一番いいのかが問題です。

確定申告の説明本では課税所得額900万円未満だと申告したほうが有利とか書いてますが、あれはかなり大雑把な説明で、実際は各種控除の有無や健康保険料負担とか含めて計算すると一人一人で全然違ってくるはずです。

よって、少しでも負担を減らしたいなら自分のパターンでシミュレーションしてみる必要があります。これから書くのはあくまでも我が家の場合です。

保有口座

  • SBI証券
  • 楽天証券
  • GMOクリック証券

全て源泉徴収あり口座なので税金支払い済み状態。他にも細かい雑所得などはあるけど、基本的にはこの3口座をどう申告するかで決まる感じ。

ざっくり3パターンが考えられます。

  1. 全口座を申告
  2. 一部口座だけ申告
  3. 全く申告しない

1.全口座を申告

全ての口座を総合課税で申告すれば、配当控除やその他の控除もフルに使えるので還付金は大きな金額になります。一方で、今まで住民税非課税世帯として減額されていた健康保険料は上限、住民税負担も大きくなります。

メリット

  • 全ての控除を利用可能
  • 還付金額は最大

デメリット

  • 健康保険料負担増
  • 住民税負担増
  • 児童手当の所得制限が・・・
  • 住民税非課税世帯への給付が・・・

試算では、現状からの追加支払い額が最大になりました。今年は譲渡益の金額が大きく、給付金での不利益も出てくるので単純に考えると一番負担が大きいです。

ただし、この収入をもとに『ふるさと納税』をフル活用すれば一番負担が減る条件になるような感じもしました。

2.一部口座だけ申告

3口座あるので、細かく分けると1口座だけ申告するパターン、2口座申告するパターンで6通りあります。

今年の場合、GMOクリック証券の売却益が大きいので、GMOクリック証券を申告すると全部申告とほぼ同じ。よって、GMOクリック証券を申告しないパターンだけ考慮すれば良さそう。

  1. 楽天証券のみ
  2. SBI証券のみ
  3. 楽天証券+SBI証券

この3パターンで調整だけど、2と3はあまり大差がないので、

  1. 楽天証券のみ
  2. 楽天証券+SBI証券

この2パターンで試算してみる必要がありそう。

1だと所得は30万円程度で住民税非課税世帯、健康保険料負担最小を維持、ただし控除はほとんど使えず還付金はわずか。

2だと所得は300万円ほどでそれなりの還付金に対して負担増もそれなり。所得控除は無駄にならない。

最終的にはこの2択で正確な見積もりを出して判断するのが良さそう。楽天証券の利益を増やしすぎないように注意が必要。

3.全て申告しない

全て源泉徴収ありで完結させるパターンです。

メリット

  • 確定申告が簡単
  • 健康保険料負担最小
  • 住民税非課税世帯維持

デメリット

  • 控除は全て使えない

確定申告が簡単になる以外のメリットは無く、楽天証券のみパターンの下位互換という感じ。今年に関しては選択外かな。

一部申告の楽天証券だけパターンと、全て申告しないパターンだと所得控除がほとんど使えなくなります。このパターンで問題なのは『iDeCo』どうする?ってことです。iDeCoは出口で税金がかかる可能性もあるので所得控除メリットが無くなるとかなり痛い。これはまた別問題として考えたい。

まとめ

おおよその負担額(細かい内容・条件はご容赦を)

  1. 全て申請:11万円
  2. 楽天+SBI申請:10万円
  3. 楽天申請:2万円
  4. 全て源泉徴収:6万円

昨年までは4の負担額で還付金があった状態。結局、還付金の分だけ負担増という感じ。

一番負担を減らせる可能性があるのは、全て申告+ふるさと納税フル活用ですが、今さらふるさと納税をフルに頑張る気は無いのでこの選択肢は選びません。

試算だと楽天証券のみの申告で所得を基礎控除43万円以内にするのが負担としては最小になりました。このパターンを選択するとiDeCo控除が無駄になるため、iDeCoをどうするかを考え直す必要がありそう。

ちょっと意外だったのは、どのパターンを選んでも負担額の差は10万円もなく、あまり細かく考える必要はないかなということです。住民税や健康保険料の試算はかなり面倒なので、よほど好きな人以外は考えすぎなくても良さそうです。

 

実際の細かい数字を出してないのでわかりにくいかもしれないけど、根本的に何か考え違いをしているところがあれば教えてください。

ちなみにマイクロ法人を設立する考えは無いので、そっち方面の選択肢はよくわかりません。

コメント

  1. 伏見の光 より:

     これ、今年から異なる課税方式選択ができなくなると勘違いしていて健康保険料について市役所の窓口で試算をしたりしてもらいました。

    うちの場合、原則としてすべて一般口座ですので申告は必要ですが、これまだ所得税は総合課税で配当控除をとっていたところを、来年分については配当を申告分離課税にして、数年たまっている売買の損失の繰り越しにぶつける形でいいのかなと思っています。

    優待クロスを膨大にしていると、この取引は常時必然的に損失が生じますので、結局、形式的に損がたまってきますので、この分と配当をぶつけてフラットに戻すような感覚です。

    • すぎじゅん より:

      健康保険料の計算ってややこしいですよね。
      何年か前に通知の紙に書かれた条件で計算したらどうしても合わなくて、市役所に聞きに行ったら所得の選び方の問題で、「説明の書き方おかしくないですか?」と言って帰ったら、次の年から説明の書き方が変わってました。

      抜け道が無くなってシンプルになったのは良いとして、どう選択するのが良いかは人それぞれで今までと違った難しさがありますね。